「ジャーナリングを始めたいけど、どうやって書けばいいのかわからない」そのように感じている方のために簡略的にジャーナリングのやり方をまとめました。ジャーナリングは、特別なスキルも道具も必要なく、今日からすぐに始められるシンプルな習慣です。
ただし、書き方にちょっとしたコツがあるだけで、効果の出方や続けやすさが大きく変わってきます。ここでは、初めての方でも気楽に取り組める基本ステップから、書くテーマの選び方、効果を最大化する工夫などをお伝えします。
ジャーナリングの正しいやり方：基本5ステップ
ジャーナリングには決まった正解がないからこそ、始めるまでに迷いがちです。ここでは初めての方でも無理なく取り組める基本の5ステップを紹介します。
ステップ1：ノートとペンを準備する
まずは書くためのノートとペンを用意します。そして、ジャーナリングは形式よりも自分のための時間を持つことが優先です。また、自分にとって心地よく使える文具を選ぶことで気持ちの切り替えにもなります。
好きな表紙のノート、書き味の良いペン、専用のジャーナルブック（市販のテンプレ付きノートも便利）など「使いたい」とものを選ぶのが一つのポイントにもなります。
ステップ2：落ち着ける環境を整える
集中できる静かな環境で行うと、思考を深めやすくなります。ジャーナリングは自分の内側を整理する作業なので周囲の雑音を減らし、静かに書ける環境を整えることが効果を高めてくれます。
具体的には、スマホの通知をオフ、好きな音楽をかける、アロマを焚く、朝や就寝前などの静かな時間帯を選ぶなどが有効です。あえて書く時間をスケジュールに組み込むのもおすすめです。
ステップ3：制限時間を決める
毎日長時間書こうとすると負担になりがちですが、5〜10分でも十分意味があり、時間を区切ることで集中力も高まり、書くことが習慣になります。
具体的には、タイマーをセットして5分間だけ書き、書き終わったら振り返らず終了します。書くことが浮かばないならそれを書いてもいいです。完璧を目指さず「今の自分を言葉にする」を目的にすると取り組みやすくなります。
ステップ4：自由に書く
テーマを決めて書いてもいいし、自由に思いついたことを書く日があってもOKです。その日の気分に合わせて書きましょう。ポイントは、自分の本音が出せるかどうかです。
テーマの例としては、今日感じたこと、気になったこと、最近モヤモヤしていること、これからやってみたいこと、感謝したことを3つなどがあります。テーマを事前に用意しておくと、迷わずに取りかることができます。
ステップ5：終わったら読み返す or 手放す
書いた後の扱い方も自分の目的に応じて選びましょう。何度も読み返して気づきを深める方法もあれば、書いたら破って捨てるという手放し方もあります。どちらも内面を整理するプロセスとして効果があります。
例えば、読み返して考えを言語化し直す、気持ちを一度吐き出したら処分してリセットする、1週間に1度だけまとめて振り返るなど、自分に合った方法を見つけてみましょう。
そもそもジャーナリングとは？注目される理由
ジャーナリングには、心の整理や自分を知るための大切な時間として注目されています。ここでは、ジャーナリングがなぜ支持されているのか、その理由をお伝えします。
ジャーナリングは「書く瞑想」として注目されている
ジャーナリングは思考や感情を紙に書き出すことで感情を客観視できるようになるため、心を落ち着ける書く瞑想として注目されています。また、マインドフルネスの一種として「今の自分」に意識を向ける行為とされています。特別な準備がいらず、1日5〜10分でも続けられる手軽さも魅力です。
例えば、書くことで気持ちが落ち着く、考えを整理でき頭がスッキリする、眠れない夜にも気分が軽くなるなど、メンタルケアの手段として日常に取り入れている人も増えています。
思考を言語化することで得られる3つの効果
書くことによって、頭の中であいまいだったことを言葉にすることで具体的に見える形にできるため、心と頭の中を整理するのにとても有効です。
① 感情の整理：モヤモヤやイライラを書き出すことで、自分の感情に気づきやすくなる
② ストレスの軽減：脳が問題を処理したと認識するため、気持ちが軽くなりやすい
③ 自己理解の深まり：繰り返し書くうちに、自分の価値観や思考パターンが見えてくる
これらは心理学的にも裏づけがあると言われていて、続けるほど心の整い方を実感できるはずです。
どんなテーマで書く？迷ったときのテーマ3選
ジャーナリングの継続で大切なのは、書きやすいテーマをいくつか持っておくことです。ここでは、目的別に活用できるテーマの例をご紹介します。
感情を整理したいときのテーマ例
感情がゴチャッとしているときは、思っていることを素直に書き出してみるのがおすすめです。自分の気持ちを言葉にすることで、自分の感情を冷静に客観視でき気分が整ってきます。
テーマ例
① 今、何を気にしているのか？
② なぜ、それが気になるのか？
③ 本当は、どうしたかったのか？
目標を明確にしたいときの質問リスト
未来に向けて考えを整理したいときは、自分に質問するスタイルがおすすめです。というのも質問に答えていくうちに、自分が何を大切にしているのかがはっきりしてきます。頭の中だけでは明確化できない目標も、紙に書き出すことで現実的にどう動けばいいかが明確になってきます。例えば、
・今、一番叶えたいことは何？
・理想のライフスタイルはどんな感じ？
・その目標を達成するために、今日できることは？
・今の自分に必要な一歩は？
日々少しずつでも書いていくと、自分の変化や成長も実感できるようになります。
「今日の気づき」「ありがとうリスト」などの定番テーマ
ポジティブな感情に目を向けることで自然と気持ちが安定してくるため、毎日続けたい人には書きやすくて前向きになれるテーマがおすすめです。実際、ポジティブ心理学の研究でも「感謝を記録することで幸福感が高まる」といった結果が報告されています。書きやすい定番のテーマは、
・今日うれしかったことを3つ書く
・ありがとう、と思ったことを振り返る
・今日の小さな発見や気づき
・頑張った自分をひとつ褒めてみる
どれも気軽に取り組めて、書くたびに少し前向きな気持ちになれるのがポイントです。
ジャーナリングの効果を最大化する工夫
「書くことには慣れてきたけれど、もっと意味のある時間にしたい」と感じるようになったら、ジャーナリングのやり方を少し工夫してみるタイミングかもです。テーマの選び方や書き方、書いたあとの扱い方を見直すことで、心の整理や気づきがより深まっていきます。
テーマを定期的に変えてみる
同じようなことばかり書いていると、気づきがワンパターン化しがちです。なので、テーマを少しずつ変えていくことで、新しい視点が手に入りやすくなります。例えば、テーマを週ごとに変えのも良い方法で気分転換になります。具体例は、
1週目：最近の頭に中にあることをただ書く
2週目：できたことや嬉しかったことを記録する
3週目：理想の生活ややりたいことをイメージする
4週目：感謝や人間関係について考える
定期的にテーマを変えることで、書く時間そのものが新鮮になります。
手書きとデジタル、それぞれのメリット・デメリット
手書きにもデジタルにも良さがあるので、目的に応じて使い分けるのがコツです。感情を丁寧に扱いたいときは手書き、アイデア整理や記録を残したいときはデジタルが向いています。
| 書き方 | 向いている場面 | 特徴 |
|---|---|---|
| 手書き | ・感情を整えたい ・内省したい時 |
没入しやすい |
| デジタル | ・アイデアや目標 ・後から見返したい時 |
整理と検索がしやすい |
その日の気分で使い分けてみるのも一つの方法です。
読み返す？捨てる？書いた後の扱い方
書いたあとに読み返すかどうかは、そのときの目的によって変えていいと思います。振り返ることで自分の傾向や変化に気づきがあれば、書いた瞬間に「もういい」と手放したくなることもあります。
・振り返りたいとき：感情の動きや考えの変化を記録しておく
・リセットしたいとき：思いを吐き出したら捨ててスッキリ
・定期的に見返したいとき：月ごとに振り返る時間をつくる
読むために書くのか、書いて終わりにするのか、その時の気分で自由に選択すると気持ちの面が整いやすくなります。
まとめ：ジャーナリングやり方
・ジャーナリングは特別な知識や道具を必要とせず、ノートとペンがあればすぐに始められる手軽な習慣です。
・書く前に静かな環境を整え、5〜10分など制限時間を決めると集中しやすく継続もしやすくなります。
・テーマは「感情整理」や「目標設定」「感謝リスト」などから選び、その日の気分に合った内容で自由に書きます。
・手書きとデジタルは目的に応じて使い分け、前者は感情整理、後者はアイデア管理や振り返りに向いています。
・書いた内容は読み返して気づきを深めるもよし、捨てて気持ちをリセットするもよし、自分に合った扱い方を選びましょう。
