「外車の中古車に興味はあるけれど、故障が多いって聞くし、どうなんだろうか……?」そんな不安を感じていませんか? 外車はデザインや走行性能の魅力がある一方で、中古車の価格面でも大きな魅力を持っています。
僕は、大学在学中に同級生たちや高校生のころの友だちと車をいじり倒しつつ、乗り回して遊んでいたこともあり、それなりに自動車修理の経験を持ってます(今では見る影も無いですが)。そのような経験から車の構造に詳しくなったこともあり、現在では外車の中古車に乗っています。
車は7年前に購入したボルボV70で、21年落ちにも関わらず大きな故障は一切なく、オイル交換やワイパーブレードなど消耗品程度の出費に留まっています(※上の写真はイメージです)。ここでは、そのような僕が外車の中古車を選ぶ際に確認すべきチェックポイントを詳しく解説します。事故歴やメンテナンス履歴の重要性、適切な走行距離の目安、年式の考え方など、失敗しないためのポイントをしっかり押さえましょう。
外車中古車の選び方① 事故歴が無いこと
「見た目が綺麗なら大丈夫」と思っていませんか?しかし、事故歴のある車は、見た目では分からないリスクを抱えていることがあります。フレームにダメージがあると、車のバランスが崩れ、走行性能が低下するだけでなく、故障のリスクも高まります。
フレーム損傷は修復しても完全には元通りにならない
車の骨格部分(フレーム)が衝撃を受けると、表面の修理では見えない部分に歪みが残る可能性があります。これが走行中の異音やハンドリングの違和感につながることも。
足回りの不具合が発生しやすい
事故歴のある車はサスペンションやアライメント(車輪の角度)がズレている場合があります。そのまま乗るとタイヤの偏摩耗や操縦安定性の悪化が起こりやすくなります。
再販価値が大幅に下がる
事故歴のある車は、売却時に査定額が大幅に低くなります。修復歴ありの車は市場価値が下がりやすいため、長く乗る予定がない場合は特に注意が必要です。
外車中古車の選び方② メンテナンス履歴を確認できること
外車の中古車を購入する際、最も重要なのが「メンテナンス履歴の有無」です。整備記録がしっかり残っている車は、適切なメンテナンスが施されてきた証拠。逆に、履歴が不明な車は過去の修理や交換部品が分からず、思わぬ故障に悩まされるリスクが高まります。
定期的な点検・整備が行われた車は故障しにくい
外車は国産車に比べて部品の精度が高く、適切なメンテナンスを受けていれば長持ちします。特に、オイル交換や消耗品の交換が適切に行われているかが重要です。
ワンオーナー・ディーラー車はメンテナンス履歴が残っていることが多い
ディーラーで管理されていた車は、車検や点検ごとに記録が残されていることが多く、修理履歴や交換部品の詳細も確認しやすい傾向があります。ワンオーナー以外は残っていないことがほとんどです。
メンテナンス履歴がない車は、予期せぬトラブルのリスクがある
「整備履歴なし」の車は、前オーナーがどのように扱っていたのか不明なため、購入後に高額な修理費用が発生する可能性があります。特に、タイミングベルトやオイル類の交換履歴がない車は注意が必要です。
「整備記録簿付き」や「ワンオーナーのディーラー車」など、履歴がしっかり残っている車を選びましょう。履歴が不明な場合は、避けた方が無難です。
外車中古車の選び方③ 走行距離は5万kmに近い車を選ぶ
中古の外車を選ぶ際、多くの人が気にするのが走行距離です。距離が少ないほど良いと思われがちですが、必ずしもそうとは限りません。価格とのバランスを考えると、5万~10万km程度の車両を狙いの範囲としつつ、5万kmに近い車を選ぶという感じです。参考として、冒頭の僕自身が購入したボルボV70は購入時点で75,000kmでした。
5万km以下の車両は価格が高騰しがち
走行距離が少ない外車は市場価値が高く、販売価格も高くなりがちです。特に年式が新しく低走行の車は、かなり強気の価格がついていることもあります。
10万km以上はメンテナンスコストが増える可能性がある
10万kmを超えると、タイミングベルトやウォーターポンプなどの消耗品交換が必要になることが多く、整備費用がかさむリスクがあります。ただし、10万km以上でもメンテナンス履歴でタイミングベルトなどが交換済みの車であれば狙い目になることもあります。
走行距離だけにこだわらず、車のコンディションをしっかり確認しましょう。
外車中古車の選び方④ 年式よりもメンテナンス履歴を重視する
中古の外車選びで「年式は新しいほど良い」と思われがちですが、実は年式よりもメンテナンス履歴が重要です。同じ年式の車でも、どのように扱われてきたかによってコンディションは異なります。高校生の頃の同級生でディーラーのメカニックをしている友だちから聞いた話では、新車で購入しながらも一般的な使用頻度で車検のときしかオイル交換をしない、というお客さんがいたそうです。
車検時のオイル交換で、エンジンオイルはコールタールと錯覚するほどドロドロだったそうで、彼が言うには、何かのタイミングでオイル漏れなど、費用がかさむ修理が必要になる可能性が高いそうです。年式の新しさよりも、整備記録がしっかり残っている車を選びます。適切なメンテナンスがされていれば長く乗れるが、放置されていると新しくても故障リスクが高くなります。
年式が新しくても整備されていなければリスクが高い
年式が新しくても、メンテナンスが不十分な車両は、エンジンオイルの劣化や消耗部品の未交換などが原因で、故障する可能性が高まります。
古い年式でも適切なメンテナンスがされていれば長く乗れる
逆に、年式が古くてもディーラーで定期的に整備されていた車なら、エンジンやミッションの状態が良好で長く乗れる可能性があります。
年式と走行距離をジョハリの窓で考える
年式は新らしいか古いか、走行距離は多いか少ないか、でまとめるとこのようになります。
走行距離が少ない | 走行距離が多い | |
---|---|---|
年式が新しい | 価格が高い | 価格は高め傾向 |
年式が古い | 価格は安め傾向(※) | 安い、避ける |
※メンテナンス履歴確認が必要不可欠
年式はあくまで参考程度に考え、メンテナンス履歴をしっかり確認することが大切になってきます。特に、ワンオーナー車や整備記録が残っている車を選ぶことで、安心して長く乗ることができます。
軽度な外装キズは許容範囲かどうか
中古の外車を選ぶ際、大きな事故歴がある車は避けるべきですが、軽い擦り傷やバンパーの小さなへこみ程度と言える軽度な外装キズなら、価格を抑えるメリットにもなります。ここでは、どの程度の外装ダメージなら許容できるのかを解説します。
バンパーやフェンダーの軽い傷や凹みは走行性能にはほとんど影響しません。しかし、フレームまで損傷が及んでいる場合は、走行時の安定性や安全性に問題が生じる可能性があるため、大きな損傷や修復歴がある車は避けます。
- バンパーやドアの擦り傷は修理費用も比較的安く、走行性能に影響しない。
- 小さな擦り傷や凹みは気にせず、総合的な状態を優先する。
- 大きな事故歴がある車は、見た目がきれいでも避ける。
- 大きな事故歴がある車は、今後高い修理代が請求される故障を引き起こす可能性がある。
- 修復歴がある場合は、どの程度の修理が行われたかを確認する。
まとめ:外車 中古車 選び方
・大きな事故歴がないかを確認します。
・メンテナンス履歴がしっかり残っているディーラー車やワンオーナー車が理想的です。
・走行距離は5万〜10万kmを購入範囲にしつつ、なるべく5万kmに近い車を狙うけれど、メンテナンス履歴があるなら10万km超えも選択肢になってきます。
・距離数やメンテナンス履歴次第では、年式が古くても良いです。
・価格的におすすめなのは、年式が古くて距離が少ない車です。